和文英訳で以下のような問題があった。
「宿題はあなたが1人でやることが重要だ。」
正解としては
It is important that you (should) do your homework by yourself.
とあった。私は下線部を on your own にしたのだが、こちらも問題ないはずだ。
aloneでもまぁ問題ないように思える。
そこで、「自分で、1人で」と英語で表現したいときに、どう言えばいいのか調べることにした。
これまでの私の感覚としては、aloneを使うとなんだか、「独り」という部分にフォーカスがいく気がして、on your ownを使うことが多かったと思う。
まず、辞書を調べてみる。
ウィズダム英和辞典(第4版)によると、以下のような説明がある。
alone
(1)<人が>たったひとりで、自分(たち)だけで
(*一般には他者がいない事実をさし、必ずしも感傷的な意味は含まない)
(2)<人が>孤独で、身寄り[知り合い]がない
by oneself
(1)(他の援助なしに)独力で、ひとりで
(2)一人きり[ぼっち]で
on one's own
(1)一人で
(2)独力で
さらに、aloneの項目には以下の説明がある。
aloneは「自分だけ」で他者がいない状態をいう。by oneself, on one's ownは「一人きりで」あるいは「独力で」の意で、aloneより(やや砕けた)場面でよく用いられるが、by oneselfは(米)、on one's ownは(英)で好まれる傾向がある。
つまり、aloneとby oneself, on one's ownの間には、それほど明確な意味の違いはなく、aloneは単純に感傷的な意味はなく、物理的に単独であるという意味で、by oneselfとon one's ownの場合は「自分の力で」というニュアンスが入るということだろう。
次に、現代アメリカ英語が収録されているCorpus of Contemporary American English(COCA)で実際の頻度を調べてみた。
このデータによると、aloneの頻度が圧倒的に多い。
しかし、これはaloneの意味と使用範囲が他の表現よりも圧倒的に広いことが理由として考えられる。
一方で現代アメリカ英語においては、by oneselfよりも、on one's ownの方が頻度が実は高いということが言えそうである。ウィズダムの説明にある「on one's ownはイギリス英語で好まれる傾向」が直接否定されたわけではないが、アメリカ英語においてもon one's ownの方が頻繁に用いられるというのは今回の発見の一つだ。
データを集めるのに疲れてしまったので、残りの分析は次回に回したい。
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